LEDの点滅を証明する

依頼内容:映像に記録されているLEDライトが指定の点灯をしているのかを解析して欲しい。

 

解析解説:LEDが点滅している事実を示した鑑定書を納品

こちらの案件は、訴訟に関わる案件になります。

訴訟の際の証拠となっている防犯カメラ映像に記録されている事故現場の映像が不鮮明で見た目で判断できない為、事実を調べて証明して欲しいと言ったご依頼になります。

相手の主張とは真っ向から対立しているわけで、この証拠も相手が提出してきたものですから、当然相手にとって有利な証拠になる訳です。

しかし、相手の方もこの証拠を出してしまった時点で、将来的にご自分の主張が覆るとは思わなかったのでしょう。

ただ、それくらい、不鮮明でわかりにくい防犯カメラの映像だと言えます。相手の方は自分の車が事故に巻き込まれる際の証明としてこちらの防犯カメラの映像を提出してきたのかもしれません。

この事件で、一番重要で問題となっているのはLEDが点灯していたのかになります。こちらの部分が真っ向から主張が対立している部分です。

LEDの性質上、実際の点灯と映像に記録されている点灯が異なることもありますし、LEDの照明の明るさ自体が、それほど明るいものではありませんので、防犯カメラの映像には実際とは異なって記録されることもよくあります。

裁判所というのは、主張が正しくて事実を伝えてきている方が認められる場所ではなくて、間違っていても、それを証明できて、相手が覆せない証拠を提出したほうが正しいと認められる場所です。

ですから、曖昧な証拠であったり、事実と異なる証拠であっても、それを相手が覆せない場合、間違いを証明できない場合は、その証拠が正しいものとして通ってしまうのです。

理不尽な話かもしれませんが、これが世の中の現実ですから、仕方がありません。

今回のように事故現場を防犯カメラが記録している映像であっても、小さなLEDの点灯といった大変わかりにくいものは証明すること自体が難しいため、ご相談が来た訳です。

例えば、映像を見て微かにLED光っているといっても、それだけでは主観と言われて終わってしまいますから、相手が否定できずに裁判官が認める証拠を突きつけないといけません。

実際に映像をお預かりして、その解析業務を行ったのですが、大変わかりにくいのですが、確かにLEDの照明は点灯していましたので、そちらの解析を証明する鑑定書を制作して納品させていただきました。

あとは、そちらの鑑定書を裁判所がどう判断するかになりますが、100%の事実しか鑑定書には書きませんので、相手がそれを覆すことは不可能であると言えます。