建物を撮影した古い写真が改ざんされていないか鑑定して欲しい

 

 

依頼内容:建物の境界線を撮影した古い写真が改ざんされていないか鑑定して欲しい。

解析結果:大変古い写真ですが、鑑定の結果改ざんされている写真ではありませんでした。

 

今回の依頼は、既に裁判で争われている近隣住宅同士の問題であり、土地の境界線を巡って、勝手に他人の土地に対して増改築をしたかしていないかで争われており、相手方がその際の証拠として裁判所に提出してきた、古い建物の境界線部分を撮影した写真が改ざんされているかどうかを鑑定してほしいとの依頼になります。

通常、土地の境界線は曖昧ではなく、はっきりとしている事が多いのですが、古い住宅同士の場合、状況次第ではその部分が曖昧になることもあるらしく、それがこちらのお隣同士の増改築問題であり、勝手に増改築をして他人の土地を専有しているかいないかを争っている裁判になります。

写真をお預かりして鑑定をした結果、改ざんをされている様子はまったくなく、この写真は古いフィルムカメラで撮影してプリントを行った写真であり、この写真に記録されている内容が事実であることになるため、その結果をお伝えすることになったのですが、ご依頼者様は大変がっかりした様子だったのが印象的です。

合成しているように見えたのは、撮影したカメラが安物であること、古いフィルム撮影をしていること、天候が曇っていて撮影にはあまり適さない状態でストロボ無しで撮影している事、後は、撮影者の撮影技術が低いことがその理由です。

できれば、ご希望に沿った改ざん処理がされている旨の鑑定結果を出したいのですが、それでは鑑定の意味がなく、こちらが単なる証拠捏造を推薦している事になりかねませんので、正しい結果として、ご依頼者様が望まない結果であっても、それをお伝えしないといけないのが辛いところになります。