依頼内容:家族が自転車衝突事故に巻き込まれた際に、警察から渡された調書の写真が改ざんされているので証明して欲しい。
解析結果:警察が提出してきた調書の写真は改ざんされていませんでした。この場合、他の可能性を提案します。
今回のご依頼は、親族が自転車の交通事故に巻き込まれてしまい、その際に警察が現場に駆けつけ衝突した当事者を個別に取り調べし、事故現場の写真を撮影したのち、調書にてその写真を使い事故に関する一連の流れを確定させたのですが、どうも事故を起こした親族の話と違うらしいので、調書の写真が改ざんされている可能性があるとのご依頼です。
ご依頼者様の親族の話では、警察の調書にある相手方の自転車の写真が、事故当時の相手方の自転車とは全く異なっており、実際に衝突した自転車とは異なる自転車が相手方の事故車両として掲載されている為、警察が調書の写真を改ざんしており、本来の自転車と異なる自転車を相手方の自転車として調書内で扱っているとのことでした。
相手方の自転車は色や形状、ハンドルの種類など、事故を起こした親族が記憶している自転車とは全然違いますから、ご依頼者様からしたら警察の調書がおかしいと感じるのは当然のことであり、何度も警察署に出向いて調書の写真が違うと抗議をしたものの、警察は問題ない、改ざんはしていないの一点張りのため、この度、鑑定をご依頼して頂くことになりました。
警察が作成した調書を鑑定する場合、原本ではなくカラーコピーを使用しての鑑定になりますので、一度、高解像のマクロレンズを装着した一眼レフにて撮影を行いデジタルデータに変換したから鑑定を行うのですが、後々裁判になった際に誰がどのようにしてデジタルデータに変換したのかを問われることもありますので、経験のない人はやらないほうが無難です。
お預かりした警察の調書を鑑定すると、その結果は写真の改ざんはされていない事が判明しましたので、それを依頼者様にお伝えすると、当然ながらご納得されていないようです。
鑑定結果については、お預かりした資料に対する結果であり、ご依頼者様のご希望を返すものではありませんので、常に事実のみを結果として返すものなのですが、その資料が改ざんされていると強く思っている依頼者様の場合は、容易には納得していただけませんので、鑑定結果に併せて、その他の可能性もご連絡させて頂く事になります。
その為、調書の写真が改ざんされていないことを前提に、では、なぜ調書の写真の自転車が事故当時の自転車と異なるのか?、今度はこれを証明していくことになるのです。