会社の駐車場内で発生した車両荒らしの犯人を特定したい

依頼内容:会社内の駐車場で車両荒らしが頻繁に発生しており、その際の犯人を防犯カメラ映像から特定して欲しい。

解析結果:対象の映像を確認後、映像自体に犯人の顔を特定できる要素は確認できませんでしたが、可能な範囲の特徴は特定出来ました。

 

今回のご依頼内容は、会社内の駐車場にて車両荒らしが多発しており、会社の防犯カメラに記録されている映像から、その車両荒らしを行っている人物を特定して欲しいとのご依頼を受けることになりました。

お預かりした映像を確認してみると、深夜の時間帯に不審な人物が会社の駐車場に向かって真っ直ぐに進んでおり、その先に停車してある車両の前でかがみ込んで何かをしている様子が防犯カメラ映像に記録されており、その後、その人物は何食わぬ状態で監視カメラに記録されない場所に向かって歩きながら消えていくことになります。

この映像は大変不鮮明である事、対象までの距離がかなり離れていることから、車両荒らしを行っている人物の顔などが判別できるような状態で記録されておらず、また複数の監視カメラ映像を確認した所、ピントがボケている設定になっているカメラもあったため、残念ながら車両荒らしを行っている人物の顔を特定できる要素は持ち合わせていませんでした。

その為、人物を具体的に特定するのではなくて、この人物の特徴などを映像から可能な限り特定すること、駐車場内の車両に何をしているのかを特定することを優先とする鑑定に切り替えて、最初に人物に対する特徴などを可能な限り映像から把握していくことになります。

その結果、この人物は会社の駐車場の位置などを正確に把握していること、大変わかりにくいのですが、服装が恐らくは普通の私服ではなく、会社の制服を着ていること、歩き方に独特の特徴があること等が分かり、かなりの確率で社内の関係者による内部的な犯行であることが分かりました。

また、停車車両に対してどのような行為をしているのかを確認すると、予め目標を決めている車両があるようで、その車両のみにまっすぐ移動しており、前方のタイヤ、後方のタイヤ付近を移動しながら、タイヤを破損させる行為をしていることもわかりました。

できれば、犯人の顔が不鮮明でも良いのである程度記録されていれば、3Dメッシュを製作して、おおよそ社内の内部犯行であることから、この人物が誰であるのかが特定できたのですが、解像度が低いこと、夜間による光量不足、距離が極端に離れていることから、犯人の顔は真っ白くのっぺらぼう状態で記録されている以上は分からなかったので残念です。

鑑定完了後は、可能な限り鮮明にして、拡大して分かりやすく修正した鑑定資料をDVDに焼きこんでから、鑑定結果と併せて納品させていただきました。